from 宮城哲郎
前回の記事はこちらから→「沖縄の選手の良さとは何だろう?」
サッカーって本当に不思議だなぁと思う事がある。
それは、テクニックにある選手だけ集めても「試合には勝てない」という現実だ。
この琉球代表のメンバーとして集まった選手達の多くは、
テクニックに優れた選手達ばかりなのだが。
そうした選手達を率いて試合をさせるというのは、
監督しても正直気分が良い。なぜなら見てて楽しいからだ。
ただ、その気分を常に味わうことは難しい。
だって上には上がいるからね。
そして、今回もまさに同じ事で。
「基本的に、自分達のスキルが発揮できる状態なら、それはそれで良い。だが、万が一、通用しない相手との対戦、または発揮できない状況になったらどうする?」
そんなことをずっと考えていた。
そして、どう考えてもウチのチームに足りないのは2つ。
それは、経験値とハードワークだ。
経験値の部分は、僕の方でなんとかカバーすれば良いと思ったのだが、
どうしても献身的にハードワークを行なうというモノに関すれば、
これは明らかに選手のプレースタイルによる。
別に、選手達が献身的ではないというわけでは決してなく、
黒子的なプレー、黒子的な性格、
そういった選手の特性その物で該当する選手がいなかった。
もしかしたら、そうなのかな?という選手は数名いたが、
これまでのブログでも書いたと通り、それを知るのは本番までわからない。
そこで、チュアマンのタスクさんに相談した所…
「一人だけそれに該当して、且つ、琉球フットボール協会の理念に賛同して、この大会にもぜひ参加したいという選手がいる」
そう、話してくれたのでどこのチームかと聞いてみた所…
実は、その選手はとあるJクラブのユース出身で、
残念ながらトップ昇格はなかったが、
その後、単身でアメリカの大学に留学。
アメリカでプレーをしながら、
学校に通っている選手がいるということを教えてくれた。
もう、時間もなかったので即座に参加の要請を依頼。
本人も、積極的に自分の足で現地までくるという事なので、
やる気もアリ。※なかなかできないよね?
だが、こうした理念に賛同してくれた形で、
遠くから参加するというのも何だか新しいと感じたし、
何より、こうした大会をきっかけに、
一人の遠く離れた所でプレーするサッカー人と出会えるわけだから。
その時は、さすがに琉球代表の活動って、
本当に凄い可能性があるなと感じた。
さて、こうして全ての選手は出揃うことになり、
いよいよ開催地の台湾にむけて出発する事になる。
僕も、腹を括ったし、考える事は考えた。
ちょっとした地元のアイデンティティというものが、
久しぶりに芽生えた気がして凄く気持ちも高鳴る。
好きなサッカーで、色々な場所で、色々な選手と、
お互いのプライドをぶつける環境。
そういう環境にいくのも久しぶりなので、
出発1週間前までは、興奮でなかなか寝付けなかったのを覚えている。
ということで、つづきは次回にしよう。
次の記事→「周りの過小評価」
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ぜひ、一緒に琉球代表として活動していきませんか?
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